よき夜を 2023.07.21 蝉時雨

今日も一日、今週も一週間、お疲れさまでした。
大切な時間をお過ごしになられたことでしょう。
猛暑の三連休が開けての一週間
それなりにしんどい事もございました。
この週末はのんびりと過ごせますよう。

気がつくと猛暑になっていて気がつくと蝉が盛んに鳴いていました。
朝から大合唱に囲まれます。夜も鳴いておられます。
蝉は七年間を土の中で過ごし七日間を地上で過ごすと
そのように言われております。
土からやっと出て来た七日間の儚い命と
そのようなニュアンスです。
では土の中の七年間はあかん時間だったのでしょうか？
彼ら(蝉の皆さま)が土の中でどんな時を過ごしたのか
それが楽しかったのか辛かったのか、人間に判る筈もありません。
温かく湿った土の中で楽しくやっていたのかもしれません。
七年目が終わる頃に「うわー地上いくんかーかったりー」などと
言っていたかもしれません。
地上へ行けばその命は終わるのですし。

地上の暮らししか知らない私には
蝉の声は力強く、少し切なく聴こえます。
毎年彼らの声を聞いては「ああこんなに全力で生きている」と
羨ましい気持ちになります。
そして力尽きて道路に落ちた蝉の体を見つけたら
拾って土のある所へ移動させます。
「お疲れさま、故郷に戻って、また生まれて来てね」と。

私も、このように与えられた命を使い切りたいと
毎年彼らの姿に励まされます。
この夏も精一杯に生きたいと存じます。

どなたさまも、よき夜を、よき一週間を。

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