よき夜を 2024.02.09 どうぞ

今日も一日、今週も一週間、お疲れさまでした。
大切な時間をお過ごしになられたことでしょう。
立春が旧暦のお正月、ということで
明けましておめでとうございます。
一月のお正月はだいぶんヘビーでした。
仕切り直して2024年を始めてみましょうか。

さてさて。そんな二月でございますが、まいりますよ。
例のあの日です。
お菓子屋さんの陰謀だとか言われたりしますけれども
チョコレートはおいしいですからね。
素敵なパッケージに包まれたチョコレートがいっぱいあって
行きつけのスーパーですら、ちょっと華やぎます。
「義理」も「本気」も考えなくていい身分となれば
純粋にチョコレートを楽しめます。
あの「義理チョコ」なる文化は不思議なものでした。
どこの誰が言い出したことでしょう。随分と流行りました。
今はもう廃れているのでしょう。時代に合わなさすぎです。
職場やその他の日常コミュニティでご挨拶として
「どうぞ」とチロルチョコなど配るのが適当でしょう。
義理と名づけられてはいても、チロルチョコであっても
わざわざ買ってきて「どうぞ」と渡してくれるのです。
愛のようなものは含まれています。充分です。
それすら貰えない！と嘆くことはありません。
ご自身で美味しいのを買って召し上がればいいんです。

さてしかし「本気」の方は一大事ですね。どうなさいますか。
決まっている方へのものなら「どうぞ」の範疇でしょう。
意を決しての方は、覚悟がいりますね。
自分のそれが「愛」であるのかの見きわめも必要です。
愛は押しつけるものではないですし
相手を支配するものでもありません。
「どうぞ」と差し出したものが受け取られなくてもいい。
その人が幸せでいてくれるならそれが一番いい。
愛はなかなかに大変です。
物語にもたくさん描かれてきているこの日のこと。
私が好きなのは「ちはやふる」のエピソードです。
”もの”は受け取って貰えても心は受け取って貰えない
そう判っていて、自分にとっては一番辛い言葉を贈るお話です。
第二十六巻に収録されています。
これが愛でなくてなんだというのでしょう。見事です。
渾身の「どうぞ」を見せてもらえます。
(ネタバレは致しません。お読みになってください）

それぞれが今のご自身に与えられている「どうぞ」を
しかるべき人(自分も含む)へ贈ることが出来ますよう。

どなたさまも、よき夜を、よき一週間を
よきバレンタインデーを。

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