よき夜を 2023.10.13 秋の花

今日も一日、今週も一週間、お疲れさまでした。
大切な時間をお過ごしになられたことでしょう。
連休明けで少しお疲れモードな方もいらっしゃったでしょうか。
星読み方面からは今週は雰囲気が変わりますよとアナウンスがありました
私の体感では、少し気が楽になったように感じます。
重たくて、暑くて、きつい夏でした…。
爽やかな秋を少し長めに頂きたいですね。

荒れ庭の冒険(庭仕事)に乗りだせないまま既に10月半ばです。
草ぼうぼうの中に母が植えたフジバカマや野菊が咲いています。
金木犀の香りもただよい始めました。毎年ながらかたじけない。
フジバカマを少し切らせて貰って、母にお供えしました。
茎を切って葉をとる作業をするたびに脳裏によぎります。
「ものすごく痛い思いをさせているんじゃないか」と。
植物には痛覚がない。そういうことになっていました。
それは人間の科学で出した当面の結論で、本当のところは判らない。
ずっとそう思っておりました。
つい最近の記事で植物はストレスを受けると超音波を発すると判り
鋏でぱちんぱちんと切りながら、ごめんなさい、ごめんなさいと謝ります。
謝るならば切るなとも思いますが、人間は勝手です。花を飾りたい。
亡くなった人に懐かしい花を見て貰いたい。
ごめんなさい、パチン。ごめんなさい、パチン。
そもそも植物だけではない、他の生き物をあやめて食べて生きている。
ごめんなさい、パチン。ありがとう、パチン。ゆるして、パチン。

最近この本を読みました「野生のオーケストラが聴こえる」
（読み切れないまま期限がきて図書館へ返しましたが…）
自然の生きものが奏でているハーモニーを、今の私たちは聴き取れない。
そして（なお残念なことに）ハーモニーの中に加われない。
人間でいることに居たたまれなくなります。
先週末にお祭りを一緒に楽しんだ若いお友だちは
「人間は世界に害しかもたらさない、滅んだ方が良いと思う」と言います。
私もそう思っていた時があったので、静かに聞いていました。
本当に滅ぶしかないのならば、とっくに滅んでいるだろうと思います。
ほんの少しの塩梅で簡単に消えてなくなる存在でしかありません。
野生の生きものたちより、ずっとずっと弱い。
そんなものなのにこうして生きていて花を切っているのは
この命と体を使ってやることがあるのでしょう。
それを生きることで、お目こぼしを頂いているのかもしれません。
「精一杯に笑ってお生きなさいな」と花が教えてくれたようです。
素敵な秋をお過ごしくださいませ。

どなたさまも、よき夜を、よき一週間を。

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◆今週の人さまのお言葉◆
人間は感じたことを表現するには限られた言語能力しか持たないが、耳にした周囲の音を借用して感情を伝えることがあった。おそらく、広い範囲で環境に適応している生命の音を想起する体の動きや声で応答することによって、現生人類は他の生物に対して、広義の意味では自分たちも共鳴し合える仲間だと伝えようとしていたのだろう。

「野生のオーケストラが聴こえる」みすず書房 p10より